お客様のニーズに応じて、システムやインフラの企画・設計から開発・構築、保守・運用まで、ワンストップで提供するSIer。AIやノーコードの出現により、将来性を危ぶむ声もありましたが、DXやクラウドの浸透やIT人材の不足によって、大規模なプロジェクトを一手に引き受けるサービスの価値は高まっています。
IDC Japanによると、2023年の国内ITサービス市場は、前年比6%増の6兆4608億円。2028年には8兆1495億円になると予測しています。SIerの市場規模は拡大を続けており、「2025年の崖」を目前にしてニーズが高まっています。
あらためて評価が高まっているSIerですが、システムエンジニア・インフラエンジニアとして働くなら、労働環境がよく将来性がある企業を選びたいものです。今回は、将来性があるSIerを見分ける5つのポイントを紹介します。
<目次>
直接取引・上流工程の案件が多く、システム移行などに対応している
金融・通信・官公庁・自治体など特定の業界に強みがある
労働環境整備やキャリア支援を実施している
離職率が低い、業務効率化を推進している
クラウドやセキュリティなど先端技術に対応している
将来性の高さでSIerを選ぶなら日比谷情報システム
直接取引・上流工程の案件が多く、システム移行などに対応している
SIerの主力事業であるシステム開発やインフラ構築の受託サービスは、ピラミッド構造になっています。顧客から直接仕事を依頼された元請けのSIerが、一次・二次・三次請け企業に発注するという構造で多くのプロジェクトが動いています。
コンサルティングや基本的な設計といった上流工程は元請け企業が担当するため、下請け、孫請けの企業が担当するのは開発やテストなどの下流工程。強みがない企業は、下請けの仕事の比率が上がり、大規模なプロジェクトの上流工程に携わるチャンスはないといえるでしょう。
ベーシックなIT技術を高めるなら、下請けがメインの企業で経験を積むという道もあります。しかし今後を考えると、生成AIや自動化ツールに取って代わられる技術で評価されるのは難しくなるでしょう。業務が限定されるため、キャリアプランの選択肢は少なくなりがちです。
事業の将来性とキャリアアップを考えたら、上流工程の案件や直接取引の多いSIerを選んだほうがいいでしょう。
金融・通信・官公庁・自治体など特定の業界に強みがある
老朽化したシステムの刷新やクラウド化のニーズが高まっているなかで、金融、通信、官公庁、自治体などの案件は、業界・領域に対する知見や実績がある国内のSIerに依頼されます。セキュリティや組織、業務フローなど、それぞれの業界や公的機関に特有の知見が求められるからです。
システム開発やクラウド導入、新規サービスの立ち上げなどのニーズが活発な業界に強いSIerなら、特定の領域の経験が豊富なエンジニアをめざせるでしょう。
労働環境整備やキャリア支援を実施している
ひと昔前までは、ブラックな職場環境が原因となるエンジニア離れが深刻でした。しかし最近は働き方改革がきっかけとなり、長時間労働の是正や休暇取得の推進を行っているIT企業が増えています。SIerを選ぶ際は、事業や仕事内容だけでなく、労働環境が整っているか?ということもチェックしたほうがいいでしょう。
SIerでは複数のメンバーでチームを組み、プロジェクトを推進します。当然、経験を積んでいけばマネジメント業務が視野に入ってきます。「研修プログラムが充実している」「キャリアカウンセリングを行っている」など、人材育成に積極的な企業を選べば、長く活躍できるでしょう。
離職率が低い、業務効率化を推進している
離職率の低さは、働きやすさの目安です。「心身のバランスを崩す社員が少ない」「やりがいを感じて働く社員が多い」「キャリアパスが明確になっている」といった企業である可能性が高いからです。
働きやすさを重視する人は、「業務効率化が推進されている」「残業が少ない」「休暇が取りやすい」といったポイントにも着目するといいでしょう。
クラウドやセキュリティなど先端技術に対応している
SIerはシステム開発やインフラ構築をトータルで請け負い、システムの企画から要件定義、開発、運用・保守と幅広い業務を行うため、役割分担が進んでいます。
最新の技術が必要な仕事がある一方で、案件によっては顧客との調整、資料の作成、納期管理といったディレクション業務がメインとなることもあります。開発・運用といってもさまざまで、大半が定型の業務となっているケースもあり、SIerで働いているからといって最新の技術が身につくわけではありません。
IT人材の不足が叫ばれていますが、不足が見込まれるのは先端IT人材です。保守・運用などを行う従来型IT人材は、2030年には余るという声もあります。つまり、クラウド、IoT、AI、仮想化、自動化などの技術を身につけていないシステムエンジニアの仕事は、大きく減少する可能性があるということです。
今後、ニーズの拡大が見込める分野の仕事に携われるか、先端技術を活用する案件に積極的に取り組んでいるかは、将来性があるSIerを見分けるための大事なポイントです。
将来性の高さでSIerを選ぶなら日比谷情報システム
金融・通信業界や官公庁の案件が多い日比谷情報システムは、お客様の課題解決に真摯に取り組むなかで信頼関係を構築し、長くお付き合いしている取引先が多いのが特徴です。
直接発注・上流工程の案件も多く、若いうちから多様な経験を積むことができます。
「スペシャリストとして活躍する」「マネジメント職をめざす」など、キャリアパスに応じた案件にチャレンジできるのも特徴のひとつです。安心して働ける環境で、自分らしいキャリアを実現したい方は、日比谷情報システムの企業サイトと採用サイトをご確認ください。