デジタル化が加速する今、SIerの役割は「システムを作る」から「ビジネス課題を解決する」へと大きく変化し、それに伴い求められる人材像も変わりつつあります。技術の知識ももちろん大切ですが、顧客に寄り添う姿勢や、目的から逆算して最適解を導く力が重視される時代になりました。
この記事では、現代のSIerで活躍できる人、向いている人の特徴を4つの視点から整理し、成長意欲の高いエンジニアが次のステップへと進むためのヒントを提示します。
SIerの仕事内容と特徴
SIerとはSystem Integrator(システムインテグレーター)の略称で、企業の情報システムの企画から設計、開発、運用までを一貫して請け負う企業です。顧客企業が抱えるビジネス課題をヒアリングし、最適なITシステムを提案・構築していきます。
DX需要が高まる近年、SIerに求められる役割はコンサルタント寄りに変化してきました。中でも、特定のメーカーや親会社に属さない独立系SIerはユーザー企業と直接取引するため、要件定義やシステム設計といった上流フェーズから携われるのが特徴です。
ここからは、上流工程に挑戦したい現役エンジニアや、IT業界へのキャリアチェンジを目指す方に向けて、SIerで活躍できる人材の特徴を解説していきます。
相手のニーズを引き出すコミュニケーション
コミュニケーション能力は、SIerの仕事において最も重要ともいえるベーシックスキルです。
「対話力」と「傾聴力」で顧客のビジネスを推進する
SIerの仕事で求められるコミュニケーション力とは、巧みな話術や人付き合いのよさではなく、「顧客が本当に求めているもの」を引き出すための「対話力」「傾聴力」です。これらを兼ね備えたエンジニアはSIerに向いているといえます。
例えば、お客様の要望が曖昧な場合には、「◯◯という業務を効率化したいということですか?」などと質問し、具体化・明確化するプロセスが必要になります。お客様のみならず、チーム全体の共通認識を増やしながらプロジェクトを推進できる人は、タスクやスタッフのマネジメントなど、業務の幅を広げていけるでしょう。
「サービスマインド」「チームワーク」でプロジェクトをスムーズにする
SIerで活躍するエンジニアに共通するのは、技術的な視点だけでなく、お客様のビジネスと課題を深く理解し、その成長に貢献する「サービスマインド」をもっていることです。「いわれた通りにつくる」のではなく、「この機能があれば顧客の売上アップにつながる」など、お客様の立場に立って考えられる技術者が活躍しています。
また、社内のメンバーや協力会社のエンジニアとチームを組み、連携してプロジェクトを進めるシステム開発においては、チームプレー志向もプロジェクトの成功に不可欠な要素です。周囲と協力し合い、チーム全体で成果を出せるようになれれば、リーダーやマネージャーとしてのキャリアも開けてきます。
論理的・客観的に考えられる力
SIerでは、目的志向で論理的に考えられるシステムエンジニア・インフラエンジニアが活躍する傾向があります。
技術よりも「目的(課題解決)」を軸に考えられる
上流工程や大規模プロジェクトで活躍する人には、システムを単なる技術的な要件として捉えず、「事業としてどのような価値を生むか」というビジネス視点で考えられるという特徴があります。
「このシステムを導入すれば、業務コストを20%削減できる」「新しい顧客層にアプローチできる」といったビジネス上のメリットまで提示できる人が高く評価されます。
物事をフラットに判断し、最適な選択肢を提案できる
システム開発やインフラ構築のプロジェクトを的確に動かすためには、あらゆる選択肢をフラットに見る力が必要です。
独立系SIerの大きな強みは、親会社や特定のベンダー製品に縛られない点です。顧客にとって最善の手段であれば、クラウドやオンプレミスなど、自由に選定できます。「技術Aが得意・好きだから」といった主観ではなく、「顧客の課題解決に最適なのは技術B」と客観的に判断できるエンジニアは、顧客から信頼されるSIer向きの人材といえるでしょう。
「論理的思考力(ロジカルシンキング)」で複雑な課題を解決に導く
複雑な課題を解決に導くには「論理的思考力(ロジカルシンキング)」も欠かせません。
- 現状の課題を洗い出す
- 原因を要素に分解する。
- 解決策の優先順位をつける
- 具体的な道筋を立てる
このように物事を順序立てて考え、説明できるスキルがあれば、顧客やチームメンバーに対して説得力のある提案ができるようになります。論理的な思考は、トラブル発生時の原因究明や対応策の策定においても強力な武器となるはずです。
スケジュール管理能力と取り組む姿勢が人望につながる
システム開発プロジェクト、特に上流工程(SE、PL、PM)を担当する場合、QCD(品質・コスト・納期)を管理できる人、またそれだけではなく、その過程における対応(プロセス品質)も意識して行動できる人はSIerで高く評価されます。
プロジェクトは仕様変更や技術的なトラブル、メンバーの体調不良などの予期せぬ事態によって計画通りに進まないのが常です。状況を冷静に把握し、リソースの再配分やスケジュール調整ができる人材は、あらゆる現場でリーダーとしての活躍を期待されます。
スケジュール管理力は、経験を積む中で自然と身につくことも多いですが、日頃から「全体の中で自分の役割は何か?」を意識する習慣があると、早い段階で俯瞰する能力が養われるでしょう
また、システム開発では、華やかな企画や設計フェーズだけでなく、地道なコーディングやテスト、ドキュメント作成といった作業も欠かせません。こうした地道な作業を面倒がらず「丁寧に進めることでミスを防げる」と前向きに取り組める人は、システムの品質を高められ、周囲からの信頼にもつながります。
口だけでなく自らも汗をかくことで、お客様からの信頼を得て、お客様と一体になって課題を解決していく。そういったリーダーのもとには自然と人が集まり、プロジェクトの成功率も高まるはずです。
学習意欲が高く、新しい技術に興味がある人は成長しやすい
SIerで長く活躍するためには、新しい技術に対する探求心と、自ら学び続ける学習意欲が不可欠です。
IT業界は技術の進化スピードが速く、数年前に主流だった技術が古くなっているケースも少なくありません。特に近年は、AWSやAzureなどのクラウド技術、セキュリティ、AI活用といった分野のニーズが急増しています。「新しい技術が出てきたら、まずは触ってみる」「業務にどう活かせるか考える」といった姿勢をもつ人は、SIerに向いているといえます。
会社側も研修制度を用意していますが、受け身で教わるのを待つタイプは成長に限界があります。もっと学びたいという自発的な意欲こそ、スキルアップやキャリアチェンジを実現する最大の原動力であり、SIerで活躍するのに欠かせない資質です。
経験を活かして成長をめざせる日比谷情報システムに注目
ここまで紹介してきたスキルや志向に共感し、「もっと上流工程に挑戦したい」「顧客のビジネスに深く関わりたい」と感じた方は、日比谷情報システムのプロジェクトを通じて成長できる技術者といえるでしょう。
日比谷情報システムは、創業30年以上の実績をもつ独立系SIerとして、大手企業との直接取引のプロジェクトを数多く手がけています。企画・要件定義といった上流工程から参画できる案件が豊富にあり、若手のエンジニアがビジネスの視点や管理能力を存分に磨けるフィールドがあります。
インフラ構築やクラウド案件の実績も豊富で、技術への探求心をもつエンジニアを全力でバックアップします。キャリアや階層に応じた研修制度に加え、資格取得支援などの学習環境が充実していることも特徴です。
日比谷情報システムには、技術者をリスペクトする社風と、エンジニアが長く安心して働ける環境があります。より自分を活かせる仕事を探している方、将来はプロジェクトリーダーやマネージャーとして活躍したい方は、採用サイトをご覧ください。